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日立懇全社ビラ 2010年3月
第176号

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(カネ)は天下の回りもの?

過剰な内部留保が経済をメタボ体質に

「金は天下の回りもの」と言われますが、それは昔の話。今や、お金は企業の内部留保となって滞留し、働く人に回ってきません。

 内部留保とは、企業の生産活動によって新たに付け加えられた価値(付加価値)の一部が、国内需要に転嫁せずに、企業内部に滞留することです。したがって、過剰な内部留保は需要不足をひき起こし、経済を不健康な体質にしてしまうのです。

 内部留保は以前からありましたが、急速な増加は98年以降です。(上表参照)ちょうど「労働者派遣法」が改悪された時期と一致します。

 働く人の賃金は上がらず、ワーキングプアが増える一方、株主配当と役員報酬が急増し、同じ時期に内部留保も急速に増加したのです。

内部留保を働く人と社会に還元

 適切な内部留保は、企業経営や経済社会の安定のために必要です。しかし過剰な内部留保は、企業を投機活動に駆り立て、結果的に不況を深刻化させてしまっているのです。

 98年からの10年間で、内部留保は218.7兆円と、約2倍に急増しました。この増加分だけでも、働く人と社会に還元すれば、不況を克服する大きな力となります。(右表参照、労働総研試案)

 その経済効果は、国内需要と国内生産を拡大し、税収の増加ともなります。国や地方の財政を健全化させることにもつながります。

労働組合も取り組み 社会を変えよう

 「そんなこと言っても、会社の業績が悪いから仕方がない」と思っていませんか?
 日立労組も、今春闘は賃金体系維持とし、ベースアップ要求を断念しました。労働組合が企業の枠内だけで運動していたのでは、企業の不況宣伝を乗り越えることはできません。 
 内部留保を働く人と社会に還元することは、ワーキングプアをなくし、賃金収入の増加→内需の拡大→国内生産の増加→雇用の増加という、国民生活充実型の日本経済を作り上げる運動です。
 労働組合が企業の枠を乗り越えて、運動を行うならば、社会を変えていく大きな力となります。

安心できる再雇用を

 日立工機ではリーマンショック以降この一年、生産の海外移転や在庫調整などで仕事量が激減。「時期が悪い」「工場に仕事がない」などと会社の都合でなかなか再雇用が認められていません。
 そもそも、定年後の再雇用制度は、年金の支給年齢が65歳に引上げられたことにより、「改正高年齢者雇用安定法」で、事業主に60歳以降も社員に安定した継続雇用を保障することを義務付けた制度です。
 定年退職者に県外への転居を前提とした職務提示など、会社の理不尽で非常識な態度は、「高年法」の趣旨にも反しており、社会的にも許されません。
 日立懇は、毎週の門前宣伝、地域労連による会社への要請、ハローワーク、茨城労働局への要請を行い、安心できる再雇用実現のために運動を行っています。
 
 

春先の井戸端談議
 仕事の内容は社員や派遣の人達と変わらないパートさん達、長年勤めても時給は800円以下。愛知県の最低賃金732円を僅かに上回る程度。最低でも時給1000円は欲しいよねとパートさん達、横で聞いていた社員は、今時800円以下はアルバイトより低いよな、俺達も他社に比べ給料安いよ。日立の看板に相応しい給料、時給が欲しいよ、と春闘さなかの賃金談議に花が咲く。大幅賃金アップを、と期待しながらも諦めと愚痴ばかりの井戸端談議だった。(日立IEシステム)

人員削減への不安にしっかりと取り組みを
 4月1日の企業統合に向けて職場では「統合を機にした人員削減」への不安の声が出されています。
 会社説明会を受けて「両社併せて多くの製造ラインを廃止しますが、そこで働く方はどうなるでしょうか?」「今回の統合は、連結で5万人の人員で売り上げが1兆2000億円です。固定費を維持する為には2兆円まで売り上げを伸ばす必要があると思うが見通しはどうでしょうか?それともリストラでしょうか?」などの意見が出されています。
 労組も職場の要望・意見に応えて「人員削減がないことを確認したい」と求め
たことに対して「統合の中で最適な人員配置を進めることを目指す」との会社回答が示されています。
 人員削減への不安が多く出されている中での「労使交渉」の内容では、将来不安が払拭できないまま会社統合の時期を迎えそうです。安心して働ける職場、将来設計できる職場を実現してほしいと願っています。(ルネサス武蔵)
いつまで続く残業ゼロの暮らし
 残業がまったく無くなって一年以上が過ぎた。このままでは暮らして行くのももう限界だ。ギリギリの生活で節約するものも無くなった。など暗い話題ばかりで、不安な毎日が続いています。
 賃上げなしの春闘では、アルバイトで収入増を考えなければ。それにしても赤字続きの家計とは別に、会社の埋蔵金と言われる内部留保は右肩上りで、一人当たり2400万円以上もあるそうだ。こんな時期だからこそ、社員のために活用してほしいものだ。職場の声はどこに届いているのか。と話されています。(日立工機)

派遣から請負へ
 日立RSD事業部では昨年の3月で雇い止めになった派遣社員と入れ替えに、請負社員が生産増に伴い大勢雇い入れられています。受け入れ請負会社は30年以上前から取引 しているG社。
 そのG社は昨年3月まで組立ラインに派遣社員として自社で雇った人を派遣していました。派遣法改定が真近に迫っている中、会社はいつでも生産調整の効く次の一手を準備してきているのです。製造業への派遣が禁止されても、もうそこには派遣社員はいなくなっているでしょう。(日立・小田原)

九州から東京へ異動
 (日立超L)では、高崎・福岡の事業所の閉鎖・縮小に伴い東京への異動が実施されています。
 遠距離の転勤のため単身で上京される方や、転勤に応じず退職される方もおり、従業員のみならず家族の方にも大変大きな負担となっています。
 昨年末に実施された早期退職で、大勢のエンジニアの方が退職されたことともあわせて、会社の技術力低下につながりはしないかと不安の声も聞かれます。
 会社は、安易に収益確保に走るのではなく、長期的な事業計画を持ち、従業員や技術を大切にする施策をお願いしたいと思います。(日立超L)

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